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『螺鈿迷宮』

Posted by pigmon2 on 28.2010 ミステリー 0 comments 0 trackback
 ここのところ書店で海堂尊の本を見ると思わず手にとってしまいます。そして買ってしまいます。本書は『ジェネラルルージュ』の続編、そしてまた『ナイチンゲール』の続編でもあります。
 主人公は落ちこぼれ医大生天馬大吉。幼馴染別宮葉子の策略にはまって桜宮病院へボタンティアとして潜入取材に行くはめになってしまった。
 
 大吉は両親の葬儀のとき桜宮病院できれいなお姉さんに慰めてもらった記憶があり、桜宮のお姫様と密かに慕っていた。潜入捜査で桜宮病院の美人双子姉妹小百合すみれに出会うが二人ともお姫様に似ているけどちょっと違う。私はてっきり、それは浜田小夜のことではないかと期待したが、違った。

 この話はナイチンゲールの事件のあった翌年のことなので、小夜の話題が桜宮家の人たちの間で交わされるのかと思ったが全く出てこなかった。一時期養女として一緒に生活していたわけだからもう少し話題に上がってもいいのに・・・・ただ一箇所、院長が
「以前は解剖の上手い助手がいたが、いなくなってしまった」
と一言あったのみ。よくよく読んでみると大吉は前年末のBlack Doorで行われた水落冴子のシークレットライブに行っていたらしいから、その時小夜の姿も見てたわけだ。

 桜宮病院はもともとお寺が経営しているちょっとまれな病院。同じ敷地内に病院、介護医療施設、寺院が存在し地域の終末期医療を担ってきた。ところが医療行政が終末期医療を切り捨てる方向に向かい、ライバル東城医大がバチスタスキャンダルのため患者数が減り、それまで手をつけなかった終末期医療の領域に踏み込んできた。

 副院長のすみれは入院患者をボランティアとして労働させることで人件費を節約し同時に患者に生きがいを提供してきた。

「患者は病気を持った普通の人、病気だからといって、普通に生活する権利や生きる楽しみまで奪うのはおかしい、ベッドにくくりつけていたら、よくなる人まで悪くなる」
 
この考え方自体は素晴らしい。ただ、理想だけでは治まらず、それに付帯して病院自体がさまざまな法を犯して存続してきたのだ。

 非常に重たいテーマであるにもかかわらず、この作者の本の中でも特にマンガチック。これまで以上に現実離れしている。そして、そこがまた面白い。

 ジェネラルルージュにも出てきた姫宮がまたまた間抜けな看護師として登場する。しかも今回は白鳥さんまでがニセ医者、いや、医師免許はもっているからニセ皮膚科医として登場する。その白鳥ニセ皮膚科医の診察がぶったまげていてとっても面白い!!

 今回も味のあるキャラクターが登場する。沈着冷静な小百合先生とジャンヌ・ダルクと渾名される気風のいいすみれ先生、それから桜宮巌夫院長もそれまでさまざまな悪事に手を染めていいたであろうものの、それゆえに一筋縄でいかず、且つ深い。白鳥さんもこの院長に対しては「ジイちゃん」と親しみをこめて読んでいる。

 うわさによると大吉くんが出てくる続編が用意されているみたいだが、本書の最後でひとりの女性が北の方へ向かう夜行列車に乗っているところで終わる。北の方?と聞いてもしや速水先生のいる方角じゃ・・・?大吉くんのことよりも、その列車に乗っていた女性がその後どうなったのかとても気になる。

 本書を読んでいるとマーシャ・マラーの『安楽死病棟殺人事件』を思い出してしまった。








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