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『ブラックペアン1988』

Posted by pigmon2 on 13.2010 ミステリー 0 comments 0 trackback
 これも一応ミステリーとして扱われていたのでミステリーの枠に入れましたが、はたしてミステリーなのでしょうか?高階院長がはじめて桜宮に来た年の物語です。
 『バチスタ・シリーズ』と同じ大学病院が舞台なので、登場人物も勿論重複する。看護師の藤原さん(当時婦長)や猫田師長(当時主任)、黒崎教授(当時助教授)などはイメージが変わらないが、花房看護師や世良先生はまだ新人のせいか初々しい感じがする。バチスタでベテランの垣谷先生ですらなんだか初々しい。

 その中で『バチスタ』の高階病院長と本書に出てくる帝華大(現実世界でいうとたぶん東大)から赴任してきたばかりの高階講師がどうも同一人物としてかみ合わない。ここでは彼はビッグマウスとか小天狗とか呼ばれているけど、ビッグマウスがタヌキになることはまあ有り得るかな・・・とは思った。高階と渡海の対立を中心に医局間の足の引っ張り合いや権力抗争などが彷彿させられる。

 実力もあり要領もいい高階が手術の成功率を上げる機械を手土産に赴任する。対立する渡海は手術の腕は天才的なのに、社会人としての協調性や秩序にかけ、おまけに絶えず憎まれ口をたたく絵に描いたようなダーティー・キャラ。二人はその当時まだ珍しい患者本人への癌告知を決行するのだが、告知のしかたが全く異なる。その辺に医師というよりも人間性の違いが見られる。

 その二人をつなぐ役割をするのが新人研修医の世良。世良は田口先生のやさしさと速水先生の行動力を併せ持つナイスキャラ。どちらかというと成績が悪かった彼が同期のメンバーから抜きん出て成長していく。めぐり合わせがその後の人生に大きく影響を与えることがあるが、世良の場合は担当指導者が高階であったことは大いに幸運だった。また渡海にも気に入られたことでも大いに得をしている。そういう意味ではラッキーだったが、本質的には世良が素直だったことが最もチャンスを得られた要因だと思う。

 本書にも手術中使用したカンシを体内に残したまま閉腹してしまうという医療ミスが出てくるが、医療関係者によるとそういうことは割とあったんだという。昔の患者は医者に全幅の信頼を置いていたので、結果がどうあっても今みたいに責められることは少なかったようだ。術死ならともかく、無事回復したのなら文句も出なかったであろう。その後別の病気で手術をした際に発見されるようなこともあったのだとか。

 同じ医者といっても内科医はある意味サービス業だから、受け持ちの患者が満足すれば、いい先生になり何も問題は起こらない。しかし外科の場合、大勢の同僚に見守られる中で手術を行うわけで、誰が上手いかどうかは一目瞭然。しかも場合によっては患者を死に追いやる可能性もある。この仕事のストレスは並大抵じゃないと改めて思う。

 ストーリーの本筋とは外れるが、学生の田口くん、速水くん、島崎くんが実習生としてちらっと参加している。花房看護師と世良先生も一年生同士親しくなり一度デートしている。もしも、デパート火災がなかったら花房さんは速水先生ではなく世良先生とくっついていたかもしれない・・・そう考えるとやっぱりめぐり合わせってあるんだろうな。







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