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『Leave a Message for Willie』

Posted by pigmon2 on 20.2010 ミステリー 0 comments 0 trackback
 シャロン・マコーン・シリーズの第5段です。本書は日本語訳が出ていないため、もう英語で読むしかない一冊ですが、今まで読んだシリーズ中一番面白かったです。
 上司である弁護士ハンク・ザーンの命令でシャロンは依頼人であるフリー・マーケット・ディーラー、ウィリー・ウォーレンのもとに行った。ウィリーから最近変な人間にずっと見張られ困っている、その男がどういう目的で彼を探っているのか真相を知りたいとの妙な依頼を受けた。直接本人に問いただせばいいのにと主張したシャロンにウィリーは実は盗品を横流しする故買商で、そのことがあって自分からアクションを起こせない。しかもそのことはハンクも旧知の事実だと知り、シャロンは尚更ショックを受ける。

 捜査のためにウィリーと行動を共にするようになると、シャロンはウィリーの商売の上手さや人柄の良さに好感を持っていく。彼の下で働くアル中気味のサム・トーマス、元トラック・ドライバーでやたら威勢のいいロジャー・ベック、理性的だがやや理屈っぽいマンディー・アデール、元サッカー・コーチでマッチョなマック・マルケッティにシャロンはウィリーの新しい部下として紹介される。ところが、ウィリーはサム以外のメンバーにはどこかよそよそしく一線を画しているのを不審に思う。

 そんな折、ウィリーを監視していた男を捕らえて彼の言い分を問いただした。その男、ジェリー・レーヴィンが言うには自分はトラー回収委員会のメンバーで、世界中に散らばったイスラムの経典トラーを回収するために捜査している。ミスター・ウォーレンがその経典のひとつを持っていると嗅ぎつけたので様子を窺っていたという。兎に角一度ウィリーを含めて3人で話し合おうと提案する。

 約束の時間にオアシス・バーに言ってみたウィリーとシャロンは結局待ちぼうけをくわされ一旦ウィリーの倉庫に帰る。すると倉庫の中にレーヴィンの遺体が横たわっていた。トラー回収委員会へ出向いてみると、レーヴィンこそがトラーを盗んでは売りさばいている犯人であったと判明する。

 それからしばらくしてウィリーの恋人アリーダ・エドワーズが何者かに殺される。おそらくレーヴィン殺害と同一犯かと思われる。恋人の遺体を見るなりウィリーは失踪し、探偵の真似事をはじめる。それによってウィリーはますます警察から容疑者として疑われる。

 捜査を進めていくうち、アリーダの隣人セレナ・ゴンザレスがレーヴィンと合っているのが目撃され、セレナはマルケッティの愛人であることも判明する。またマルケッティとアデールはレーヴィンとサバイバル・ゲームをやっていた仲だったという事実を突き止める。すると失踪中のウィリーから連絡があって呼び出されたシャロンは何者かに拉致されてしまう・・・

 ★      ★       ★       ★        ★


 アメリカの小説というのは読んでいると必ずと言っていいほど人種問題に触れる。或いは触れるまでいかないにしても軽く掠める。レーヴィンをはじめとするイスラム社会の人たち、セレナのような南米から移り住んで来た人たち。それぞれが生き難さを抱えながら暮らしている。

 「わたしはマック・マルケッティが大嫌いな以上にメキシコが大嫌いなの」

力で押さえつけて、いいように自分を利用する男になぜ、そうまで従うのかとたずねたシャロンに、切り替えしてきたセレナのことばはずしりと重い。自分の生まれ育った故国が嫌いだというその一言の中に彼女のそれまでの辛かった半生が集約されている。

 また、ウィリーや彼の仲間達が一様にベトナム戦争の傷跡を引き摺っている。銃を持つことに強い拒絶感を抱くウィリー、サバイバルゲームに明け暮れるマルケッティーとアデール、酒びたりになってしまったサム。はっきりとは書かれていないがそれぞれにベトナムの傷を匂わせている。ハンクに関しても多くは書かれていないが、なにかしらウィリーにベトナムで借りがあるらしい。いずれわかるかもしれない。

 前半は人物の紹介や新しい恋人ドンとのちょっとした諍いなどにページが費やされ少々冗長な感じだが、後半はスリリングで読み応えがあった。特に拉致されたミリタリー・キャンプから逃げ出すシーンは絶好!!V.I.ウォショースキーほどの派手さはないものの、今回のアクションシーンは期待を裏切らなかった。




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